水産物の健康性機能の有効利用
 中国には、古くから「医食同源」という言葉があります。食べ物の中に薬があるという意味ですが、日本でも水産物の中にコレステロール低下作用をしめす高度不飽和脂肪酸のEPA(イコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)の存在することが広く知られています。最近、さらに成人病とくにガン、神経症、糖尿病、動脈硬化、肥満を引き起こす生理的要因に対する水産物がもつ効用(健康性機能)が明らかになり、それらの機能を最も効果的に利用する水産加工技術を開発することがすすめられています。
 水産物がもつ新しい健康性機能として、イカ、スケトウダラ由来のレシチンにはガン細胞を正常化に誘導する作用、カニの甲羅やエビの殻から生成されるキトサンには血圧の上昇を抑制する効果、サケの白子のタンパク質であるプロタミンには高脂血症、動脈硬化の予防効果、魚油には動脈硬化の予防効果、イカやタコなどの軟体動物に多く含まれるペタインや軟骨の成分であるコンドロイチン硫酸には糖の過剰摂取による肥満や糖尿病の予防効果、ナマコの仲間であるキンコに由来するコンドロイチン硫酸にはガン転移を抑制する作用などが認められています。
 今後は、これらの成分をいかに有効に利用していくか、また他の成分との併用効果等についても検討していく必要があります。これらは、いずれも少し食べれば健康に効くというものではありませんが、健康によい働きをする成分を利用して、新しい視点から珍味製品や食品のイメージアップを図るのも製品開発の一つの方向であると思います。
(写真提供・業務用珍味の潟с}食)
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