沢山の方から佃煮や煮豆についてのご質問を頂きますので、
いろいろな勉強会の席で、私が良くお話しをするまとめをご紹介しましょう。
                                               武田平八郎
佃煮の特色について
つくだ煮は魚貝類を主たる原料としていますが、もちろん農畜産物のつくだ煮もいろいろとあります。調味料としては醤油、砂糖、水飴、化学調味料などを使って濃厚に煮込んだ食品を一般に本炊つくだ煮といっています。つくだ煮の保存性は加熱、調味料の添加、脱水という製造工程での工夫によって効果をあげます。特に脱水工程は本炊つくだ煮の特徴と言えます。この脱水操作は次の二段階に分けることができます。
 煮込・・・この工程は原料を水といっしょに煮込むことによって、原料を柔らかく膨張させ、そのなかに調味料を十分にしみ込ませるためです。この時に原料中の水分は調味料と交換されます。すなわち味付けと同時に脱水が行われるのです。
 冷却・・・煮上がった製品はただちに冷却台にひろげ、大型扇風機のようなもので冷風を強くあてて、蒸発してくる水分を追いやります。急激に水分を蒸発させることによって、つくだ煮の表面に調味液の皮膜ができます。この皮膜はねばりがあって、密度のこまかいもので、光沢もでます。多くの細菌は水分の量によって発育しやすくなります。このように製造されたつくだ煮の場合には、含水量が少ないので細菌の発育を防ぎます。そんなところからつくだ煮は保存食のイメージがあるのだと思います。
 食塩の貯蔵力は、その殺菌作用は弱いもので、主に食品ならびに細菌自体に対する脱水作用があるようです。すなわち食塩濃度が大になれば、これと接触している細菌自体も浸透圧によってその水分が奪われて、細菌の活動が鈍くなるのです。もつと微生物や細菌について専門的なことをという場合はprofesserのページをご覧下さい。
 運動した後やハイキングなどで食べるお弁当やオニギリのなかのつくだ煮は、美味しいですね。一汗かいた後の体が要求している味です。さらさらとお茶漬にもつくだ煮は合います。素材と調味も確りとしているので、ちょっとした簡単な料理も工夫できます。皆さんはどんな食べ方をしていますか。Luck Luck Lecipeを参考にして下さい。
 生活環境の変化によって食生活も変わり、さらに安全で美味しいものが、要求されています、佃煮も食生活に即した味覚の工夫がされています。そして浅炊きつくだ煮や時代にあった味付けの工夫は、身近な惣菜として親しまれています。(武田)