クルミ



<現代人に不足な栄養をバランスよく凝集したヘルシー食品>


 クルミの歴史は古く、紀元前7000年前から人類が食用としていた最古のナッツで、代表的なものはペルシャグルミで、2000年前から栽培されていたとされています。原産地はイランで、これが地中海を渡りヨーロッパに伝えられてペルシャグルミの名が付いたといわれます。
 ペルシャグルミが東回りして中国(胡)、朝鮮から日本に渡ったことから胡桃と呼ばれるようになりました。日本ではテウチグルミといって手で割れるクルミがありますが、これは豊臣秀吉が朝鮮出兵のとき従軍した信濃の人がクルミの種を持ち帰って、後にシナノグルミ(信濃の菓子クルミ)となったとされ、その原種はやはりペルシャグルミとみられます。

 クルミの生産は、アメリカ合衆国カリフォルニア州と中国が二大生産圏で、次いでトルコ、フランス、インド、イタリアで日本に輸入されるクルミは、カリフォルニア産と中国産で占められています。
 特にカリフォルニア産クルミは、厳格な品質基準のもとに栽培、収穫、加工、貯蔵され、品質、味覚共に中国産クルミをしのいでいます。

 クルミの栄養価は、70%近い脂質の組成に注目します。特に必須脂肪酸のリノール酸とα−リノレン酸及び一価不飽和のオレイン酸の含量が高く、かつ、リノール酸(n−6系)とα−リノレン酸(n−3系)のバランスが絶妙です。すなわち、n−6/n−3=4.6でほぼ理想的といえます。
 また、他のたんぱく質に比べてアミノ酸組成のバランスもよく良質です。更にビタミン、ミネラル、食物繊維が程よく含まれていますので、いわば、現代人に不足しがちな栄養素をバランスよく凝集したヘルシー食品といえます。
 クルミは、高級感があり和菓子、洋菓子、パンや各種料理の副材料として広範囲に利用されますが、テーブルナッツとしてワインやウイスキーを飲みながらの味覚もまた格別なものがあります。

ナッツの栄養